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梅ケ島温泉周辺の滝々

冬もいくぞ滝めぐり

東京に出張するとき、新幹線の中で必ず「静岡名物 安倍川餅はいかがでしょうか?」という車内販売員の声が響いていたものだ。安部川は静岡市内を流れる川ぐらいとしか認識がなかったが、この源流に100選の滝「安部の大滝」があると知ったのはつい最近だ。上流の「梅ケ島」一帯は、百選の滝以外にも滝の宝庫のようだ。特に安部川そのものが滝になっている「赤水の滝」もみごとである。
はYafooの地図です。適宜縮尺を変えて付近の道や位置関係を確認ください。


滝名場所 徒歩の高低
48安部の大滝静岡県静岡市約150m





梅ケ島の 安部の大滝
「安部の大滝」には11月7日「北精進ケ滝」の帰りに寄ろうと思っていたが、山梨県側から静岡市梅ケ島へ向う「広域基幹林道豊岡梅ケ島線」が不通だったので、再度静岡ICから北上する正面攻撃で挑戦。12月18日AM4:00に名古屋を出発。一路東名高速道路を静岡ICに向う。静岡から安部川に沿って県道を約40km北上するとその終点の「梅ケ島温泉」に着く。県道はときどき離合困難な所もあるが、舗装されていて良い道である。



梅ケ島温泉街

東名高速道路静岡ICから県道を北上すること約1時間で梅ケ島温泉郷(8:00)に到着する。駐車場は(下の)温泉街を通り越し直進した先にある(ここから山梨県側に向う「林道梅ケ島豊岡線」を少し登った所に(上の)温泉郷がある。)。ここには奇麗なお手洗いもある。さて「安部の大滝」に行くためには、徒歩で下の温泉郷を通り越し県道を約1km程戻る(下る)ことになる(がたいした事はない)。県道の左手(東側)に赤い大きな吊橋が見えてくる。ここが登山道入口だ。

入口の吊橋

ここには「怖い吊橋」があると聞いていたが、なんだ立派な吊橋じゃないか、いつも参考にしている「女性のホームページ」は今回はオーバーだな...ははは...

網橋

と思いながら渡ると,次に現れる橋は結構スリリングである。というのはこれは正確にいうと「吊橋」でなく「網橋」なのだ。つまりこちらから対岸にむかって7本のワイヤーが直列に張ってあり、それを横糸のようなワイヤーで編んで、その上に2列の板が敷いてあるのだ。手すりは同じくこちらから対岸に渡されており、手すりと「網」はところどころで貧相な鉄骨で固定してある。つまりワイヤーの網の上を渡っていくので「網橋」が正確だと思う。人間はともかく4つ足の動物にとってはさぞ怖かろう。チワワは網の目から落下するかも。とても安上がりな橋で、期待を裏切らずよく揺れる。

登山道

ともあれ、さきほどの赤い吊橋の入口から滝まで1.2km(35分)とのこと。さて、橋を渡って300mまではちょっときつい階段や上り坂である。残りの700mは非常になだらかで疲れない。十枚山方向への登山道との分岐点から滝方向へ進み、また「網橋(写真)」を渡ると、木々の間に「安部の大滝」が見えてくる。

林の間から安部の大滝を

「安部の大滝」はどのホームページを見ても全景がはっきりしない。自分こそ、この滝の特長をはっきりわかるよう撮影しようと意気込んで観瀑台へ..。泥岩と砂岩の入り混じった岩肌を流れ落ちる豪快な滝なのだが..。やはり全景を撮影するのは難しかった。観瀑台が滝から近すぎるのだ。もし周囲の景観もふくめて全景を撮影するのであれば、滝壷下の川まで下りる必要がありそうだが、簡単には下れそうもなかった。
なおこの川はなぜかサカサ川というようだ。

安部の大滝

安部川最上流部、三河内川の支流サカサ川にある滝で、安部川水系では他に類のない見事な滝である。滝付近の地質は、古第三紀の瀬戸下層部に属する泥岩を主とする砂岩と泥岩の互層により成り立っている。垂直に切り立った岩の上から落下する水が飛沫となり、付近に飛び散る様は雄大な景観である。静岡市

さて、帰りはさくさくと歩ける。途中猟犬を連れた猟師さんに出会う。「猪ですか?」と聞くと「いや、鹿だ」と言う。その後、例の「網橋」と「吊橋」を渡って県道へ。梅ケ島温泉郷へ戻る県道を猪が横切っていた。相棒は歩きながらメールなんかしているので見落としたようだ。「安部の大滝」の登山道はきつくないが、「網橋」を渡るためには両手が空いていないと怖いので、必ずリュックと軍手は用意しよう。
落差80mとか。

梅が島周辺の滝



温滝

岩風呂
このお風呂が造られた時期は定かではありませんが、古くから美人づくり、子造り、長生き、健康づくりにご利益がある湯として人々に親しまれてきました。現在は、ここに湧き出ている温泉も含め、各旅館等に源泉湯として供給されています。(看板より)


温泉郷に戻り、安部川にかかっている小さな橋を渡り、少し登ると「温滝」に着く。この滝には多くのパイプが張られており、温泉の取水口になっているようだ。横に岩風呂があるが「使用禁止」。

三段滝

駐車場まで戻り、それを通り越し先まで歩くと、まあまあ立派な「三段の滝」に着く(徒歩10分との看板あり)。車で行こうなんて考えないほうがいい。駐車場から最初のヘアピンカーブの先で舗装が終わっているからだ。

さらに「鯉(恋)ケ滝」が「林道梅ケ島豊岡線」にあるらしい、という情報を得ていたので、車で向ってみた。上の温泉街を通り越し、林道をしばらく進むと「通行止」。歩いてもいけないように厳重な柵があった。この林道はいったいいつ復旧するのだろう..。

以上の三つの滝を観賞した後、県道を静岡ICに向かって南下。途中安倍川には例の「網橋」がいくつかかかっていた。

赤水の滝

3km位南下すると安部川本流の滝「赤水の滝」が右手(西側)に現れる。県道に古びた看板があるので見落とさないように注意。駐車場から少し川に向かって下っていく。なかなか立派な2段の滝である。

宝月の滝

さらに県道を「新潟の奥様」のホームページにしたがって約3km南下する。関の沢部落の奥に「宝月の滝」がある。 近所の住民に何しに来たんだと思われるような部落の外れ。いちおう古びた看板と駐車場がある。その内この看板も朽ちてなくなるだろう。

不動滝

それから約8km南の平野橋手前の「不動滝」を見る。県道に面した中学校(大河内中学校)の校庭の先の茶畑の奥にある。見も知らぬよそ者の我々が、滝を見に行くのに、私有地の「茶畑」を抜けていくことについて、多少微妙な心境になる。なお、滝の看板なし。

落差50mの「天神滝」は、後で調べるとここにあるが、数々のホームページで「発見困難」とのことで、最初から諦め。だいたい落差50mもある滝が発見困難なんて..。
次に、カーナビに現れる 「横山の大滝」は行き方不明。
さらに南に下るともう一つの「不動滝」という看板もある

当日は冬なのにとても暖かった。本来、安部の大滝の「部分氷結」や、雪の「梅ケ島温泉」を期待していたのだが、大きく外れてどちらかというと、紅葉の終わりという感じであった。
さて、清水ICから東名高速道路に入り御殿場ICに向かったが、気候も良いこともあって富士川SAの屋外で、「焼きそば」を賞味した(12:00頃)。
御殿場ICから出て国道246号を東京方面に向う。

備考:梅ガ島温泉には日本三大崩れといわれている「大谷崩れ」があるらしい。梅ケ島温泉郷から県道を南に下り「新田」バス停付近を西に入っていくようだ。付近まで林道があるようだが、車で行けるのか歩いて行くのかはちょっとわからない。
2004年12月18日

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