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雲南省その4
今日は雲南省最後の日。昨日の交渉により幸運にも当初諦めていた虎跳峡へ行けることになった。何事も交渉してみるもの。別館を出ようとすると錠前がかかっている。いつもの魔法の言葉「有人マ!(誰かいる?)」で別館の職員を起こし錠前を開けてもらい,本館でチェックアウト 。こんな早い時間に出発する人も珍しいのか留守番の男性職員が女性職員を起こし,女性職員は金庫を開け預託金(200元)を返してくれるなど大騒ぎ。 結局ホテルを6:30にチェックアウト。既に古城の入口で昨日のタクシーが迎えに来ていた。

虎跳峡,観音峡,広州
6時半過ぎにタクシーに乗り込む。7時前というのに周囲は真っ暗。市内をすいすいぬけ西へ西へと進む。牛頭山の峠に向う途中麗江市街を見下ろせる。峠を越え草原の丘を下っていくと国道に達する。ここを右折してから虎跳峡まで42kmである。 友達は昨日の風邪薬のおかげでいたって元気。

麗江市地図

香格里拉(シャングリラ)の村

さて国道を北上すると揚子江(長江)上流の金沙江が見えてくる(南から北,写真では左から右に流れている。)。その対岸が迪慶藏族自治州の香格里拉(シャングリラ)の村。香格里拉の中心はこの対岸(西岸)の道を北上すること約120kmである。
虎跳峡へはこの金沙江の東岸を北上していく。途中放し飼いの犬,鶏が多々道を横切り,また小学生の通学グループに何度となく遭遇する。
カラスと兎はいない。もう食べつくされたのかも。
日本のまるまる太ったカラスは是非とも食糧危機の国々に輸出すべき特産品かもしれない。。。
どうもカラスが頭から抜けない。。これはまずい。

虎跳峡入口

この手前に駐車場がある。入場料50元。

虎跳峡に続く路

このように金沙江の下流に向って右岸を進んでいく。極めて平坦なので歩きやすい。

隋道

途中このような隋道がいくつかある。

遊歩道

さらに進むとこのように絶壁をくり貫いた険しい遊歩道になる。

金沙江

下流から上流を見たもの。左側が玉龍雪山(5,596m),右側が哈巴雪山(5,396m)。 水は濁流である。平均流量7,800u/秒,峡谷深度3,900m,水位落差213m,平均水深40m。

濁流

この金沙江は揚子江(長江)の第一の支流であり,遠く青海省に端を発し,チベットと四川省の境を流れ,香格里拉を経て 玉龍雪山と麗江をぐるっととりまき,重慶を経て長江の本流となり上海で東シナ海へ注ぐ長大な大河の中流である。私は日本の中流だが。。。どうでもいいか。。

虎跳峡景点

遊歩道の終点。隋道をくぐって右手に大きな滝がある橋を渡りその橋下へ下りると終点である。 轟音が響き迫力満点。激しい波に足元をすくわれそうになるほど。濁流が虎が跳ねるように舞上がる雄大な自然の光景である。

虎跳峡

虎跳峡は,深く,険しく,珍しく,類まれな秀麗な景観で国内外に響き渡り,世界の最も深い峡谷の1つ。その名のとおり,大河の中で猛虎が水中の巨石を一躍で越えているようで,虎跳石と虎跳峡の名を残した。 高大な玉龍雪山と哈密雪山の海抜はそれぞれ5596と5396メートルで,峡谷の深さ3900メートル,落差220メートル,最も狭い川幅は20メートルほど。 「山が無傷で斧で裂かれ」,「役牛が流出し麗江へと駆け」,「一線が天を分け堀とする」,「ニ山が石を挟んで門とし」と絶賛する詩句がある。 玉龍雪山西崖にある人工で開かれた麗江虎跳峡の遊歩道は2.6キロメートルであり,観光地区の総投資額は2,600万元。沿岸を散歩すると,まるで延々と続く絶えない峡谷絵巻のような,「万仞の絶壁,万馬駆け,狭空が一筋の川にかぶさる」雄壮で美しい景観を感じるだろう。
〜チケットの日訳

虎跳峡の人力車

帰りは人力車で帰るのが通例。入口付近に誇り高き人力車の 運転手の27人の写真が載った「人力車運転手一覧表」の看板がある。その左に麗江発展と改革委員会 第[2007]204号文件による料金で2人乗り40元と記載されている。中国らしい。実際は50元だったが。。

拉市海

タクシーで市内に戻る途中美しい拉市海を左手に望むことができる。 ここで路地で売っていた子供の頭の大きさほどの巨大な桃を賞味。食感は桃というよりはりんごだが, 皮を剥いて空気に晒すと桃らしく柔らかく甘くなる。

観音峡1

市内に戻りタクシーの運転手に紹介されたレストランで食事。今回はまともな肉を 食べたいと羊,牛肉の料理を注文したら運転手含めて3人で230元もかかってしまった。 16:30のフライトまでまだかなり時間があったため空港へ行く途中の小さな観光地観音峡へ 連れて行ってもらうこととなった。

観音峡2

市内で空港の近くにお住まいの運転手のお母さんも同乗。納西族のこの親子の 会話は友達でもまったく理解できなかったとのこと。なおこの観音峡の入場料は 80元/人。小火車(列車),峡谷下りの船代を含む。小火車乗場には列車もなく人も いなかったので,フライトの時間も迫る中乗らずに帰ってきた。

広東省広州市街地図

麗江三叉空港は荷物検査が非常に厳しい。また空港というよりは長距離バス駅に似ている。 麗江(16:35)発昆明経由広州(19:40)行のフライト中国南方航空CZ3488に搭乗。
広州からは民航售票処行空港バスに乗り三元里中央酒店前で下車。空港バスは車内で料金を払う(15元)。 ここからタクシーで今日の宿泊場所の山西大厦まで7元。
ホテルのフロントでは予約の確認でもめにもめたが,結局宿泊することができた。 このホテルははっきりいってフロントの態度は感心しない。 190元/人。また若い男が女を連れて入ってきて「部屋開いてるか?」などのやりとりもあった。 広州ではもう少し高いホテルに泊まるべきかも。

広州地下鉄

明日の広州火車(列車)駅近くの空港バス乗場(民航售票処)の位置を確認しておくために 三元里から広州火車駅に地下鉄で向うことにした。広州は中国の経済発展の矛盾の中心。 路上では多くの外国人・中国人が「ござ店」を出している。

広州火車駅

22時過ぎ,火車駅の周辺も多くの人で溢れている。ときどき風が吹いて駅前が砂埃で包まれる。 民航售票処は駅の右側ケンタッキー「肯コ基」の裏にあった。バスの始発は6:30とのこと。

広州白雲空港

翌日5:45にチェックアウト。地下鉄の始発6:10で広州火車駅へ。6:30過ぎの空港バスで広州白雲空港へ向う。チケットはバスの中で購入(16元)。
友達は,中国南方航空 CZ3603 広州9:00→大連12:15。 私は,全日空NH0934 広州9:23→成田14:30。 中国では空港内へはライターとマッチ(火柴)は持込禁止だったが,だれもが喫煙室でライターを持っていたのは どういうことなんだろうと思いながら搭乗した。
今回の旅行もへとへと。機内ではぐったり。
翌日友達からメールが届いたが,昨日,帰宅後バタンキューであったとのこと(昨天下午回来了.然后馬上睡覚了)。本当にお疲れ様。。謝謝!(完)。
P.S.仕事も含め47回目の中国でした。

なお昨日のカラスについて後日友達からコメントが来ましたので記載します。
私たちが一緒に雲南省に行ったとき食べたのは「烏鴉(ウーヤー:カラス)」ではなく「烏鶏(ウージー)」であり皮膚は黒く飛べないので空を飛ぶカラスとは違う。両者の区別はとても大きく、烏鶏(黒鶏?)は鶏の一種でこれらにはたとえば野鶏,山鶏,肉鶏,大骨鶏,烏鶏がある。烏鶏の栄養価値は非常に高く、一般の中国の女性が産後一ヶ月のとき、烏鶏を食べ烏鶏のスープを飲むと、体がとても早く回復する。烏鴉(カラス)はカラスの種類の一種でそれは空を飛ぶので全く違う物。
中国では鶏の種類も多いらしい。日本でも「烏鶏卵」を使ったカステラ等が販売されているようだ。しかし烏鶏の 肉はとても硬い。
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