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吉林省〜長春

氷の都ハルビンと雪の都長春

長春は、旧満州国の首都。緯度は日本の旭川とほぼ同じ。 1932年日本関東軍が清のラストエンペラー「溥儀」を担ぎ上げて、満州国とした地のまさに中心である。 したがって観光施設の殆どすべてが、満州国時代の皇宮及び役所である。 なお観光施設には偽満州国務院、偽満皇宮等すべて「偽」という頭文字がつけられている。 日本にとっても中国にとっても両国の歴史を語る上にあたっては重要な都市である。 中国の方々がこの史跡群をどのように思うか非常に関心があるところである。現在は吉林省の省都。学問が盛んな地とのことで、全国から優秀な学生が集まるらしい。



雪の都長春


長春市街地図

ハルビン駅の待合室

中国の駅の待合室の風景。第1〜第4までの待合室があり、列車ごとにどの待合室で待つか決まる。 待合室の奥に改札があり、列車の乗車の準備が完了したら、いくつかの改札口の中で、乗るべき列車が表示されている改札口で改札が始まる。 なお一般的にはその他に「一等車」向乗客の待合室がある。

蘇州行快速T158号

この列車は「一等寝台」「二等寝台」と「二等普通車」のみで構成されていた。 全車指定席なので、立席券しか買えなかったわれわれは、仕方なく、二等普通車の通路で立つ。 普通車は学生で満員。我々の近くの学生は北京に行く(戻る?)途中とのことである。 中国では、列車の中は食べ物の山。スナック類、ひまわりの種等みなぼりぼり食べている。 その内車中でトランプが始まる。

長春市内

ハルビンから長春までは予想外に速く約2時間。立っていてもさほど疲れなかった。 長春に着くと、すぐにタクシーに乗り国際大厦(=ビル)大酒店(ホテル)へ。友達の部屋もフロントで簡単に確保できた。 上の写真のとおり、国際大厦大酒店の宿泊した部屋は古く、シャワーしかないが、部屋は清潔で広く窓の外の景色もとてもよい。 道向かいは「ワンダー広場」と言い、秋葉原のような電気街である。そしてその裏の小道、地下街に大小多くの商店がひしめきショッピングにも便利。
ここで中国の友達がここでダウン。どうも発熱のようだ。国際大厦大酒店の裏にある中国銀行で追加両替後 タクシーで薬局へ。友達は、総合カゼ薬と喉の薬を購入した。その後近くで軽く「火鍋」の昼食をとった。

偽満皇宮

昼食後、友達はホテルに戻り休息。私はひとりタクシーで嘘満皇宮へ。 嘘満皇宮入口には殆ど観光客はおらず、降りしきる雪の中、入口を求めて早足に進む。

偽満皇宮内部

皇宮といっても、外も中もかなり質素である。 廊下には中曽根総理大臣等、各国首脳が訪問した時の写真が貼ってあった。 この部屋は、ロウ人形でラストエンペラー溥儀が「関東軍」と打合わせをしているところを再現したもの。 皇帝で始まり平民で終わったとの看板も。

旧満州鉄道

最後に屋外に旧満州鉄道の「機関車」が飾ってある。
嘘満州皇宮を出たあと、出口にはタクシーの姿は無く、極寒の中途方にくれたが、すぐに1台のタクシーが 後ろから来たので捕まえ乗り込んだ。

夜の長春市街(ワンダー広場付近)

一度ホテルに帰り一休みし、ワンダー広場近くを散策。 街の写真をとった後、パン・ケーキ及びビールを買い込んでホテルの部屋でのんびりくつろいだ。 長春は寒い気候のせいか、スタイルの良い美人の女性が多い。 彼女らは普通のハイヒールを履きおしゃれなコートを着て降り積もる雪の中を彼氏と腕を組み優雅に歩いていく。

翌日は、8:00長春房身空港発のフライトを予約してあったので、朝食を取らずに2時間前の6時にホテルを出発しタクシーに乗り込む。 高速道路も相当雪が積もっており、タクシーは轍の上を走っている。 運転手が、飛行機は飛ばないのでは、とか言っている。
雪のせいでのろのろ運転だったからか、タクシー料金は200元と超割高であった。 長春空港では、ほぼ定刻に離陸。 このぐらいの雪でいちいち空港が閉鎖していたら、空港は半年閉鎖しているだろう。
大連週水子空港に無事9時過ぎに着陸し、大阪行きのフライト(14:15)にはまだまだ時間があったので、 タクシーで大連市内へ。マイカルでコーヒーを飲んで、大連港ターミナル付近で食事をした。
非常にハードなスケジュールであったが、とても印象的で楽しい旅行であった。 ただ、あの美しくも幻想的な極寒のハルビンに行く事はもうないだろうと思った。

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